裁判の検証
第1の大きな疑問は、1616年の判決が2種類あり、内容がまったく逆であること。
第2には、『天文対話』の発刊にはローマ教皇庁から正式の許可があったにもかかわらず、発刊をもって異端の理由とされたことである。
Giorgio di Santillanaによれば、有罪の裁判記録そのものが、異端審問所が偽造したものであった。
もちろんこれを直ちに信じるわけにはいかないが、無罪の判決文が無効という証拠がいまだ見つからないことと、第2の理由もこれにより説明がつくことから、署名のない有罪の判決文は偽造であるという考えが強くなっている。
ただし、この1616年の有罪の判決文が偽造であるという説については、偽造した者が誰なのか未だにわかっていないということもあり、ただちにこれを認めることはできない。
ローマ教皇庁の対応
1965年にローマ教皇パウルス6世がこの裁判に言及したことを発端に、裁判の見直しが始まった。
最終的に、1992年、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は、ガリレオ裁判が誤りであったことを認め、ガリレオに謝罪した。
ガリレオの死去から359年後のことである。
2003年9月、ローマ教皇庁教理聖省(以前の異端審問所)のアンジェロ・アマト大司教(Angelo Amato)は、ウルバヌス8世はガリレオを迫害しなかったという主張を行った。
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