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88名無しさん@3周年
「必要悪だった共産主義」−ローマ法王が新著で

ローマ法王ヨハネ・パウロ二世の新しい著作が来春、出版される事になった。「記憶とアイデンティティー」
という題で1993年にポーランドの哲学者二人と交わした対話を基にしている。

法王の本は五冊目になる。自伝的著作は既にあるが、発表された要約によると、今回は歴史を省察する内容。
ナチズムの後に世界に現れた共産主義を「悪」その崩壊後の自由化を「善」とし、善を生む為にこそこの悪
は「有用」だったという歴史観が披瀝されている。

ポーランド生まれの法王はナチスドイツ占領下に神学校で密かにキリスト教を学んだ。本ではその前後を回
想。ナチスの後、ソ連に母国が支配された時「はっきり判ったのは共産主義はナチズムより長続きするだろ
うという事。然しどれくらい続くかは予想困難だった」と感じたという。

又「考えさせられる事はこの悪(共産主義)が世界と人類にとって或る意味、必要だった事だ。或る状況で
は悪が何か有用な形で姿を現す。つまり善の(現れる)好機を生むからだ」としている。
哲学者と対話したのは共産主義諸国が崩壊してまだ間もない時期。イタリアの有力紙は「(激動から)距離
をおき冷静になる為に10年が必要だったのだろう」と説明している。

出版元はリッツォーリ社。バチカンの広報官によると既に各国の出版社から翻訳の申し込みが届いていると
いう。