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1(五六〇) ◆BD/.VOmZgU :
「カゲロウは一日飛び回って死んでしまう。人間も同じだ。」
ある日突然人生が終わる人もいる。長生きして孫やひ孫に囲まれて
死ぬ人もいる。
それでも、どちらも幸福かもしれないし、どちらも不幸かもしれない。
後者より前者の方が幸福な事もある。
それは命ある日々をどう生きたかが問題だと知った。
それから数年後また気付きが訪れた。俺にとっては2番目の気付きだ。
「人は一人では生きていけない。」
純粋に「自分」と呼べるものは何もないという事だ。自分の肉体や
知性は勿論、心さえも他の存在からもらった物だという事だ。
心は今まで関わった人との記録で出来ている。
とりわけ愛情を全く受けないと人間は死んでしまう。そして愛情は
気力となってあらゆる困難に打ち勝つ力になる事を知った。
この2つの経験で少しだけ偉くなったような気がしたが、まだまだ未熟者だと
世間が教えている。
どちらも凄い衝撃で特に2回目は1度目より何倍も強い衝撃だった。
このような体験ができたのは幸運だったのだろうか。
でも悟りを開かなくてもどんな死に方をしても、自分は幸福だと
実感できればそれで良いのではないのかとも…また、こんな人生を
少しでも多くの人に全うして欲しいとも思います。