キリスト教の異端

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< とあるグノーシスの一思想 1 >

デミウルゴス(製作者とも造物神とも訳す)は
もともとは古代ギリシアの「公共職人」を示して使われる言葉。
それをプラトンが 公共職人(デミウルゴス)と言う単語を著書に用いた。
グノーシス思想では、造物神は最高神ではない。
→ 新キリスト教辞典 いのちのことば社

ナグ・ハマディ文書 救済神話 プトレマイオスの教説 第五章に登場する。
ヤルダバオート(「ヤハウェを貶める」の意味の造語)・
サクラス(馬鹿者)・サマエール(盲目の神)とも呼ぶ。

アイオーン(世界・世代・流出)からプレーローマ(充満・広がり)があり。
美のプレーローマ、プレーローマの星こそが、救世主イエスと言う。
アイオーンは、ビュスト(深遠)・シゲー(沈黙)をアルケー(根源)とし
そこからエンノイア(思考)が、ヌース(叡智)とアレーテイア(真理)を生み
さらにロゴス(言葉)とゾーエー(生命:ヘブル語のエバ)を生んだ。
ロゴスとゾーエーは、アントローポス(人間)とエクレーシア(教会)を生んだ。

また30のアイオーンにあるプレーローマから
アカモート(ヘブル語ホクモート由来の借用語:[不妊の]ソフィア(知恵))が
第八天を創造し母となり
その母から天使の一種のデミウルゴス(旧約の神)が生まれて
第七天以下の七つの天を創造した。
デミウルゴスは自分が作った七つの天を、全ての世界と思い上がって
サクラス(馬鹿)であった。

*ヨハネのアポクリュフォーン?から
ヤルダバオート(デミウルゴスの別名 ヤハウェを[貶めた]アダ名)は妬む神であった
自分が作った天使たち以外に住める他の神の世界があるのはおかしい
妬むには他に神がいるから妬むのであり、ヤルダバオートは思い上がりであり
妬む神の妬みは、一人しかいないで妬む自作では不自然である。