【平和】ありがとうございます【平和】

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〈新人類〉は、〈生〉についての哲学のすべてを含んでいる。
そして、私たちがゆりかごから墓場までをだらだらと過ごすのではなく、
一瞬一瞬を途方も内ない喜びに、歌に、踊りに、祝祭に・・・するために、
いかにして〈生〉を全面的に、強烈に、その全体において生きるべきかを含んでいる。

これまで生きてきた古い人間は、死に瀕している。
彼は充分に苦しんできた。彼は惨めに、苦しみながら
自己を虐待しながら生きるように条件づけられてきた。

彼らは今生での幸福、死後には天国、来世にも幸福の約束を、死後の大いなる約束手形を与えられた。
すなわち、彼が苦しめば苦しむほど、それだけ多くの報酬を受け取るというわけだ。

それは、すべての支配階級にとって、非常に都合のよい観念だった。
なぜなら、みずから苦しむ用意のある人を隷属させるのは、かんたんだからだ。

未知の明日のために今日を犠牲にする用意のある人間は、
すでに隷属させられたいという意向を宣言してしまっている。

未来は束縛になる。
かくて何千年ものあいだ、人間は現実のなかにではなく
希望のなかに、空想のなかに、夢のなかに、ユートピアのなかにしか生きてこなかった。

だが、現実の〈生〉、この瞬間に存在する〈生〉以外には、どんな〈生〉もない。