阿含宗という宗教26

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630ろんぎぬす
阿含の詩[あごんのうた]詩画でふれる仏の教え 
文・山田巌雄 画・箕田源二郎 すずき出版 本体1,700円+税
 蓄財 p74〜77
仏が祇園精舎に滞在していたある夜のことである。
ことばでは言い尽くせないほど美しい、
ひとりの天の神が体から光明を放って現れ、
仏の足もとにひざまずいて仏を礼拝した。
その光明は、祇園精舎をあまねく照らし出した。
神は仏に尋ねた。
 世間の者が しごとに励み それぞれ財を 積んではいるが
 いつしか貧富が 生じます
 お示しください 蓄財の法
仏は神に優しい視線を送り、静かな声で答えた。
 始めに技能を 会得して
 手だてを尽くして 利益を求め 財を得たなら 四つに分けよ
 四分の一で 暮らしを立てよ 二分の一を しごとに充てよ
 四分の一は 蓄えとせよ
 世の生業を 営む者は 田はよく植えよ 商売励め
 家畜を飼って 増やすがよい
 屋敷の中を よく治め 暮らしの品々 整理をすれば
 安けく楽しく 過ごせよう
 怠らないで 働けば 河川が海に 流れるように
 財宝はやがて 集まろう
 はちが花みつを 集めるように ありが食料 集めるように
 日夜に財は 増すだろう