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驚異の婚期取り戻し形代！
　人形・形代の季節が来ると、書くこと自体が楽しくて思いつく限りの人を
書きまくってしまいます。ところが、証のことはほとんど気にしたことがありませんでした。
自分では「人形の証は書いた本人の耳に入らないこともあるだろうし、目に見えないことも
多いだろう。いろいろな神法の相乗効果もあるかもしれない。証にこだわらず書いた人が
幸せになっていたら良い」と思っていました。
　さて数年前のことですが、適齢期にさしかかってきた同期入社の友人たちにちらほら
結婚の話がでてきたころ、ある友人から相談をうけました。彼女は姉妹の姉の方で
跡取り娘として育てられていて、新入社員のころ、学生時代からつきあっていた一人息子の
恋人と家を継ぐ、継がない（どちらの名字を名乗るか）でもめ、結局別れてしまっていました。
その後は会社の先輩と順調におつきあいをし、先日プロポーズされたというのです。
　早速両親に紹介を、というところですが、その先輩は兄弟はいるものの跡を継ぐことに
なっているとのこと。くだんの恋人のことがあったので、また反対されるのではないかと
憂鬱そうなのです。それが丁度11月の終わり頃のことでした。折しも伊勢岩戸開き
大神事のお知らせと人形・形代が送られてきていたので、迷わず人形を書くことにしました。
　基本形はもちろん、恋愛形、悪縁切り、婚期取り戻し形。婚期取り戻し形は、
「この人を逃したら適齢期を過ぎるかも…」と必死で書いて祈りました。

彼女とは職場が違うのですぐに様子はわからなかったのですが、
数日後にたまたま会えたので話しを聞いてみると、双方のご両親は結婚を認めてくれたとのこと。
しかし、予想通り跡を取る、取らないについては両家とも譲らなくて困っている、
と言うのです。はたと気づいたのは、双方のご両親の形代を書いていなかったということです。
名前までは無理でしたが、それぞれの家族構成をそれとなく聞き、
人形・形代を書かせていただきました。更に数日後に状況を聞いてみると、
私が人形・形代を書いた翌日に、彼女の妹が姉の状況を見かねたのか自分が家を継ぐから、
と言ってきたそうです。今まで絶対イヤだと言っていたそうなので、
彼女も不思議がりながらも本当に嬉しそうでした。それを聞いたときはすぐに人形・形代の
証だと分かって私もびっくりするやら嬉しいやら。この時に、こんなに即効性が
あるのが人形・形代なんだ、今まで意識していなかったから証に
気が付かなかっただけなんだと思いました。それ以来、神事の時期にこだわらず、
人形・形代は家に常備して何かあったらすぐに書けるようにしています。