余談だけど、あの中東一帯の近代史における欧米諸国とアラブ諸国との複雑な
関係について知りたければ、T.E.ロレンス(アラビアのロレンス)の伝記なんか読ん
で見ると面白い。ハリウッド映画では、単純に英雄扱いだが、実際には国際政治の
泥沼の状況の中でロレンスが活動してたのが分かる。
俺が読んだのは東洋文庫の『アラビアのロレンス』(ロバート・クレイブス)、ロレンス
自身の書いた『知恵の七柱』も東洋文庫にある。そもそもロレンスに興味を持ったの
は、コリン・ウィルソンの『アウト・サイダー』の影響だったが。
イラクの軍事大国化を背後で支えたのは、そもそもホメイニ革命を歓迎しない
アメリカ自身だった。湾岸戦争までは米国はイラクに対して半分、宗主国みたいな
もんだったと言えるのかな? そんなところから、イラクがクェート侵攻直前に米国大使
(だったと思うが)に、侵攻について黙認してもらうという約束を取り付けたという
ような馬鹿な話も出て来るんだと思う。
地図を見れば一目瞭然だが、クウェートというのは、イラクのあるメソポタミア周辺
の一番、油田を多い地帯を囲い込んで欧米に都合の良いような傀儡国家を作ったっ
て感じの国だ。
・・・こんな話、だらだらしたからどうなるってもんでもないが。