【ジャップス?】日本のプログレを語るPart3

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149名無しがここにいてほしい
保険業界に飛び込んだきっかけ・・・

ある街角の光景より・・・

それは、クリスマスも迫った冬のある昼下がり・・・
僕は、いつもと違う道を歩いていました。
普段は、車で通り過ぎていた道だったのですが
その日に限って、電車に乗っていく事になったのです。
しかし、その一日が僕の人生を大きく変える事になりました。
徒歩で駅前を通り過ぎようとしていた時の事でした・・・
普段は、何気ない光景の中に 僕は ふと 子供達の姿を見たのです。
その子供達は 「街頭募金」を募っていました。
交通遺児のための街頭募金・・・
風の強い冬空の下で 震えながら寄付を募る子供達を見て
ふと、僕は考えました。
おかしいのじゃないか?子供達が そんな事を・・・・!
ある子供達は、暖かい部屋で両親に囲まれて 
照れながらケーキを食べている。
その一方で、震えながら 声を枯らせて街頭募金を募る子供達がいる・・・
この日本で、こんなに子供達に差があってよいものだろうか・・・
僕は、街頭募金を先導している大人に向かって詰め寄りました。
「なぜ、子供達にこんな思いをさせるんだ!」と・・・・
その先導している人は 驚いた様子で 少し困った顔をしながら
つぶやくように言いました。
「私も、こんな事 させたくありません・・・でも これが現実なんです。
一度、よかったら こちらにいらして下さい。」
そういって、一枚の名刺を渡されました。
そこには ある団体の施設が書かれていました。
交通遺児を中心とした子供達がいる施設の名刺でした。
僕は、日程を決め その施設を訪問する事になりました。
そして、僕は そこで驚愕の事実と直面するのです。
150名無しがここにいてほしい:2006/09/02(土) 09:01:13 ID:cePRXaYD
少女の涙・・

僕が、ある施設を訪問したその日の事・・・
子供達は歓迎してくれました。
その子供たちを見ていて感じたのですが・・・
こんなにも、親から離れて生活している子供達がいるのか・・・
様々な事情があるにせよ 少し驚きました。
子供達と いろんな話をしたその後 作文の朗読の時間がありました。
その時 ある少女が作文を読んでくれました。
少女は訴えるように読みました。
「私は、本当は勉強がしたい。高校にも大学にも行きたい。 でも、私には
お父さんもお母さんもいません。 5歳の時に交通事故で死んでしまいました。
もしも、お父さんやお母さんがいたならば、きっといけたと思います。
でも、諦めます。お父さんがいないから お母さんがいないから・・・。
本当は、生きていて欲しかったです・・・・。」
涙ながらに 作文を読む少女の姿に 僕は目頭が熱くなりました。
なぜ、こんな小さな子供にこんな思いをさせるのか・・・
なぜ、こんな事を言わせる環境になってしまうのか・・・
この日本は、裕福だと言われているのに・・・なぜ、こんなに子供達が
悲しい思いをしなければならないのか・・・
でも、自分に何ができるのか・・・
この子供達全員の親にはなれません。
でも、何かできないだろうか・・・
自分の心の中に 小さな使命感が芽生えたのでした。
どうにかして、今後は 悲しい子供達を作りたくない・・・。
そのために自分は何をしていけばいいのか・・・
この時 まだ僕には何をしていいのかは わかりませんでした・・・。
151名無しがここにいてほしい:2006/09/02(土) 09:02:10 ID:cePRXaYD
スカウトマン・・・

僕が 施設を訪問して 約半月が経ちました。
当時、僕はある会社の経営コンサルティングにも立ち会っていました。
その時に、施設での出来事をある女性コンサルティングに話したのです。
すると、その人は「あなたの心を理解してくれる事があるかもしれないよ」
と言って、ある人物を紹介してくれました。
僕は、よくわからないままに その女性の紹介で 
その人物と会う事にしました。
そして、あるカフェにて待ち合わせをする事になり
その人物はやってきました。
その人物の差し出した名刺には、「○△×生命保険株式会社 マネージャー」
と印刷されてあったのです。
生命保険会社が何の用だ?
僕は、疑心暗鬼でした。
あの女性は 何を考えているんだ?
いろんな思いが交錯していました。
そのマネージャーの発言が詐欺師の様に感じたのです。
生命保険なんて、押し売りするだけの 女の仕事じゃないか・・・
どうして、このマネージャーは男なんだ?
不思議な感覚の中、そのマネージャーは切り出しました。
「あなたを 是非スカウトしたいのです。」
僕は、切り替えしました。
「ふざけるな! どうして 俺が生命保険屋にならなくちゃいかんのだ!
そんなもの、おばさんの仕事じゃないか!」
僕は、その場でテーブルを立ち 腹立たしさでその場を後にしました。
152名無しがここにいてほしい:2006/09/02(土) 09:03:08 ID:cePRXaYD
電話・・・

僕が 生保会社のスカウトを蹴ってから しばらく経ったある日
携帯電話に、見知らぬ番号の着信があった。
誰なんだろう・・・? 
僕は、おそるおそる電話に出てみた。
すると、「○△×生命の ○○です。」と 言うではないか・・・。
断ったはずなのに・・・・
「あの、前の件ならお断りしたはずですが・・・」
という僕に、「はい 別に入社してほしいとは 今は思いませんが・・・
私どもの会社の事や 本当の保険とはどういうものなのかを
わかっていただけるだけでも、あなたの得になるかなと思いまして・・・」
と なにやら 勧誘方針を変えたのか ま話くらいは 聞いてもいいか
と、その電話の主の 二者択一的な日程のアポに返事をしたのだった。
そして、約束の当日 応接に通された僕にマネージャーは語り始めた。
保険の使命感 日本の保険文化 本当の保険はこうだという事。
本当にコンサルティングしなければならない事。
そして、悲しい子供達がいるのは 我々生保業界の怠慢なんだと
感じている事など・・・
僕は、マネージャーの数々の言葉に涙したのだった。
そうだ・・・僕は 人の役にたった そのお金で あの少女達を救おう・・・。
そのために、僕は この会社で正しい生保を販売して
みんなに喜んでもらおう。
それから、僕は 機械屋を休業し 生命保険業界に飛び込んだのでした。
こうして、保険屋人生は 始まったのでした。
153名無しがここにいてほしい:2006/09/02(土) 09:04:08 ID:cePRXaYD
理想と現実・・・

そうして、某外資系保険会社に入社した僕は、元気に毎日を飛び回りました。
前職までの方や 知り合った方々から信頼と契約を戴き、とても有意義な日々でした。
社の表彰も何度か戴き、順風な日々が続いていました。
当時は、何の疑問も抱かずに、自分のペースでいれば生活もできて
何の問題もありませんでした。
その施設にも、お金を送ってあげることができて 本当に満足していました。
しかし、転機は やってきたのです。
人を大切にしていくという事を社訓に掲げているその会社が
どうやら、日本でも売上高トップを狙える位置に来た事から
その時期はやってきます。
その会社でも、リストラが断行されだしたのです。
つまり、売上高トップを狙うからには それなりの個人毎の生産金額が必要となります。
それは、売上水準以下の社員は必要ないという事になります。
つまり、自分で生活できているレベルの社員が水準以下なら それは退社対象となります。
そうして、僕の周囲の人達の表情も暗くなっていきました。
何だかおかしな雰囲気が漂ってきたのです。
そして、僕と懇意にしていた一人の社員がやはりその対象になったようです。
僕は、その話を聞き 何だか悲痛になってきました。
なぜ、会社は 個人の生活より会社の栄誉に拘るのか・・・。
僕は、お金持ちになりたくて 保険会社に来たわけではありません。
人の役に立ちたくて保険会社に入社したのです。
その人の役に立つというのが、契約を・・・沢山の契約をとらなければならない事なのか?
僕は、心の中に疑問が生まれました。
一つの会社の保険で、全ての人が救えるはずが無い・・・。
僕は、上長に その事を進言しにいきました。
あまりにも、理不尽な対応なので・・・
すると、その上長は言いました。
「あなたの考え方は、代理店の考え方であり 営業社員の考え方じゃない。」
と・・・・
この時、僕は この会社と決別する事を決め 新たに「総合保険代理店」を
経営する事を心に決めました。
もちろん、仲間と共に・・・。
そして、いろんな会社の人と会い、僕の気持ちをわかってくれそうな会社と
真っ先に取引をしました。
そして、一社ずつ 取引会社が増えていきました。
今は、いろんな人からいろんなお話をもらえる様になり
とても充実した日々を送っています。
でも、初心は忘れてはいません。
人の為にならない事は絶対にしない!
社員にも それは徹底していきます。
どうか、皆様の応援をよろしくお願いします。