プログラマークエスト

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429仕様書無しさん
>>427

老人は倒せなかった…。
PG「名無し」は、ふと周りを見た。
老人が死ななかったおかげで、彼女も死ななかった。
隅に隠れていた少女は、風のようにPGに走りよってくる。
ふわっ。

PGは軽い華奢な体を受け止めた。
この感覚…まるで本物のよう…。本当にプログラムなのか?
「もしかして、俺はこいつと生きることは出来るのかもしれない」
そんなことを思ったりもする。しかし老人の言葉が頭をかすめる。

「おまえに少女は救えない…おまえに少女は救えない…
 少女は私と運命をともにするもの…」
そうやって、俺を苦しめるのか。

PGにとって、ここの住人はどうしても悪人には見えなかった。
ふと疑問がよぎった。

「俺に啓示を与える、クライアントって何ものなんだ?」
ふとそんなことを思った。
難しい顔をしていると、少女が顔を覗き込んでくる。
悩ましげなその表情に、PGは力強く言った。
「心配することない。俺がきっと救ってみせる。」

さっそくPGは、クライアントについての情報を集めることにした。
そう、少女と共に…。