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仕様書無しさん:
落穂拾い基礎概念
誰でも失敗を大勢の人に知られたくないのは人情である。自分は十分考えて設計
もし、製作もしたのに、お客の使い方がまちがっていたとか、他の原因で事故に
なったとか考えがちである。更にひどいのは、事故があったのに、それをウヤム
ヤに隠して上の人にも報告せず、一時的にとりつくろうとすることである。事を
大きくせねば良いのだと、たいした悪いことではないように考えて、
『悪いものに蓋をしておく』
考えになる人が多い。それは事故をハッキリ認めると、それの改修のために費用
もかかるし、また上の人に叱られると考えるからであるが、お客の方から見れば
甚だ迷惑であり、日立の信用を疑いたくなり、事故に関係している人ひとりだけ
の問題とは考えられない。
こういうときに失敗を隠すことは、失敗の上に不正直という悪を加えることにな
り、罪が重くなる。
叱られても失敗を正直に報告し、お客の迷惑を最小にすることが、失敗の罪を少
しでも軽くすることになる。