ところでさ、
>>1。東京に行ったことはあるか?摩天楼の並ぶ都心を歩くと、さすが日本の首都だと思うぜ。東京の都心をぐるっと取り囲む、
山手線っっていう鉄道があってな。池袋とか新宿とか渋谷とか、都心の繁華街を結んでいるんだけど、これがいつ乗っても込
んでいるんだ。よくみんなあんなラッシュに耐えてるよな。感心するぜ、マジで。そして、山手線の内側には、都心全域に網
の目のように張り巡らされている地下鉄があるんだ。全部で12路線もあってな。便利だけど乗換えとかがけこうややこしいん
だな。ところで、その地下鉄の中に、都営三田線っていうのがあるんだ。正式名称を東京6号線っていってな、一昨年の秋、三
田から目黒まで延長されて、東急目黒線と相互直通運転するようになったんだ。直通電車に乗れば神奈川県の武蔵小杉までいけ
る。将来的にはもっと先まで乗り入れるらしいぜ。便利になるような。
さて、例えば東京駅からこの都営三田線に乗るとしよう。営団丸ノ内線で池袋方面に一駅の大手町で乗り換えるのがわかりや
すいけど、大手町なんて大して遠くもないから一駅くらい歩いてもいいだろう。運賃ももったいないしな。目黒方面に行きたい
とき、運良く武蔵小杉行きが来ればいいんだけど、半分は途中の白金高輪で折り返しちまって、それより先に行きたかったら隣
のホームの営団南北線の電車に乗り換えないといけない。ちょっと面倒くさいな。だからここでは逆方向の電車に乗ることにし
よう。
大手町の次は神保町だ。書店街で有名だな。都営新宿線と営団半蔵門線に乗り換えられる。その次は水道橋。中央線に乗り換
えられる。次の春日はつい最近までなんでもないただの駅だったけど、一昨年の12月に都営大江戸線が開通したおかげで、後楽
園の丸ノ内線と南北線に乗り換えられるようになった。もちろん大江戸線にも乗り換えられる。春日の次は白山、千石と続いて、
巣鴨に着く。ここからは山手線の外側だ。巣鴨の次、西巣鴨は都電荒川線の新庚申塚、その次の新板橋は埼京線の板橋や東武東
上線の下板橋にそれほど遠くない。結構便利だぜ。まあ、JRも私鉄も、都心から延びる鉄道はほとんどみんな放射線状になって
いるから、板橋区役所前、板橋本町、本蓮沼と進んでいくうちに他の鉄道からは離れていくけどな。志村坂上を過ぎるとすぐに
地上に出て、志村三丁目からは終点まで高架橋だ。はっきりいって、これじゃあもう地下鉄じゃないよな。蓮根の次の西台の横
には三田線の車庫があって、ここから出てきた電車は次の高島平から発車する。終点の西高島平まではあと二駅だけど、その一
つ手前の新高島平で降りておこう。
新高島平の改札口を出てすぐ左に昇り階段がある。これを昇ると歩道橋に上がれる。間違えて駅の外に出ちまっても、左の
「高島平3・4丁目方向」に出てすぐ左にあるから、そっちから行けばいい。歩道橋を渡って、左側に下りる。下りてから駅や
道路から離れる向きに進むと、すぐ高い建物に突き当たると思う。そうしたら左へ進む。そのまましばらく行くと右側の建物
が途切れて、次の建物が見えてくる。たぶん壁には3-11-1っていう表示があるはずだ。その建物の、こっちから3分の1くらい
のところにエレベーターホールがある。エレベーターは3台あるけど、行ける階が違うから、右の9号機じゃなくて左の7号機か
真中の8号機に乗ろう。そのエレベーターでは8階から14階に行けるはずだ。とりあえず14階まで上がろう。ちょっと遅いエレ
ベーターだけどまあ我慢してくれ。
そして14階から廊下に出るんだけど、もし三田線の車窓からこの高島平団地をよく観察していたなら、あることに気がつく
はずだ。そう、この建物だけ、廊下の外壁に鉄格子がついてないんだ。だから下界の風景が何にも邪魔されないで、よく見え
る。結構な眺めだからよく目に焼き付けておくといい。そう、顔を出して、体を十分に乗り出して。そしてそのまま飛び降りて氏ね。