回避性人格障害・回避性パーソナリティ障害
「回避性人格障害」とは、他人からの拒絶や批判を恐れ、人との交流や社会活動を回避しようとする障害です。
回避性人格障害の発生率に男女差は余りなく、またその人格障害は思春期から成人期に始まることが多く
「他人に自分の自尊心が傷つけられるかも知れない」という過剰な不安や心配を常に抱いていることから、
気楽に行動したり決断する事が出来ず、何をするにも面倒臭く億劫になってしまう傾向があります。
それがやがて不登校や出社拒否、ひきこもりの要因につながっていき、
実際には、不登校やひきこもりの大半が「回避性人格障害」に陥っていると考えられます。
こういった消極的な性格や行動から周りの人は、非社会的で“人間嫌い”という印象を持ちますが、
実際には人との交流や自分が受け入れられることに対して強い欲求を抱いており、
人間関係が一番の関心事と言ってもいいほど他人との関係を心の中では意識しています。
この「極度の恥ずかしがり屋な性格」にとっては、人間関係を新しく築いたり、
自分の欲求を人に伝えて自らの可能性を試すよりも
「現状維持」の形を選ぶほうが安心で楽だと考えてしまうのです。
その結果、親しい友人が1人も居ないような、
友人が居たとしてもてもネットやバーチャルな世界であったりするため、
孤立した生活スタイルを余儀なくされてしまうことも少なくありません。
回避性人格障害の特徴
「回避性人格障害」の人は、他者から拒否されたり、
批判されることに対し非常に敏感であり、新しい事にチャレンジすることを躊躇してしまいます。
この根底にあるものは、「自己評価の低さ」と「自信の欠如」です。
回避性人格障害の人は、相手と話す時にも「不安」と「自信の無さ」が表情や態度に表れていることが多く、控えめな行動を取る傾向があります。
大勢の前で話をしたり、人に意見を求められる場面は特に苦手であるため、仕事においても、昇進や権力を手に入れることは滅多にありません。
人によって症状の表れ方は様々ですが「回避性人格障害」の特徴は大きく「葛藤のあるタイプ」「過敏なタイプ」
「恐怖感を持つタイプ」「自己を見捨てるタイプ」の4つのタイプに分類することができます。