ホンダが同一車種で4度目という異例のリコール(回収・無償修理)に追い込まれたのは、
ハイブリッドシステムを制御するプログラムの不具合を、発売前に発見しきれなかったためだ。
自動車に設置する電子機器は増えており、複雑化するコンピューター制御に万全を期すことは、
自動車業界全体が抱える課題となっている。 全ての不具合「想定しきれず」
ホンダがリコールするのは、小型車「フィット」と新型スポーツ用多目的車(SUV)「ヴェゼル」のいずれもハイブリッド車(HV)で、現行モデルの全出荷分約17万台だ。
過去3回のリコールは、制御プログラムのうち変速機やエンジンを制御する部分の不具合が原因だった。今回は別のエンジン制御機能で不具合が見つかった。
特殊な走行条件が重なると、ごくまれに、急発進やわずかな加速や減速などが不自然に起こり、計11件の物損事故があったという。
ホンダは相次ぐ不具合について、「高機能な新型のハイブリッドシステムは、制御プログラムが従来よりはるかに複雑になり、起こりうる不具合を想定しきれなかった」と説明した。
ホンダが回収した車の修理は、プログラムを書き換えれば済むため改修費用は限定的だ。だが、リコールへの対応に追われ、新車販売計画の見直しにつながる可能性が高く、収益にも影響しそうだ。
販売店関係者によると、ホンダは今春から新システム搭載車を軸に新車攻勢をかける予定だったが、過去3回のリコールの影響で、発売を夏以降に延期したという。
http://www.yomiuri.co.jp/atcars/news/20140711-OYT8T50000.html http://viploader.net/ippan/src/vlippan332798.jpg