静岡県工業技術研究所(静岡市葵区)とバイオマス燃料製造の静岡油化工業(駿河区)が共同開発したコーヒーかすを
利用するバイオマスボイラーシステムが、日本産業機械工業会(東京)が主催する「第四十回優秀環境装置表彰」で
会長賞を受賞した。
コーヒーを抽出した後に残る豆かすを固形燃料に精製し、ボイラーの燃料として再利用する一連の技術が認められた。
廃棄物の量を減らすだけでなく、燃料代も半額ほどになる。地球温暖化につながる二酸化炭素(CO2)を削減できる
ことなども高い評価を受けた。
研究所と同社は二〇一一年度から三年間、共同でシステムを開発。コーヒーかすを固形燃料化する技術を研究所が開発し、
同社が全体のコスト削減などに取り組んだ。県内の飲料工場からは年間四万トンものコーヒーかすが排出されており、
同社などは今後、新開発のボイラーシステムを売り込んでいく。
公設の試験研究機関が同表彰で入賞するのは全国で初めて。桜川智史工芸科長は「環境に貢献する技術が高い評価を受け、
非常にうれしい。この技術を広く利用してもらいたい」と話した。
表彰制度は一九七四年度にスタート。今回は二十二件の応募があり、経済産業大臣賞以下八件の装置が表彰された。
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20140703/CK2014070302000093.html