非対称性検証へ、陽子の磁気モーメントを超高精度で測定
理化学研究所などの国際共同チームが、物質と反物質の違いを観測する試みとして、
陽子の磁気モーメントを誤差10億分の3.3という高精度で測定することに成功した。
同様の新手法で反陽子についても測定することで、宇宙誕生時に物質と同じ量だけ
作られたはずの反物質が現在ほとんど見あたらないという謎の検証につながると期待される。
宇宙の始まりの際には、物質と反物質(注1)が同じ量現れたと考えられている。
理論上、物質と反物質は対(つい)になって現れる、あるいは対になって消える(対消滅)ことしかできないので、物質と反物質は同じ量残るはずだ。
だが現在の宇宙は物質だけで成り立っていて、反物質で成り立つ星の痕跡や兆候は観測されていない。
物質と反物質が完全に対消滅しなかったために一部の物質が生き残ったものと考えられるが、
なぜそのようになったのかは現代物理学の大きな謎の1つとなっている。
これを説明するために、物質と反物質の違いを観測する試みがこれまでに数多く行われているが、
なかでも物質と反物質の磁気モーメント(注2)を比較する研究に期待がかかっている。
わずかでも両者の磁気モーメントの違いを発見できれば、上記のような「物質−反物質非対称性」の説明が可能になるからだ。
続きはソースで
http://www.astroarts.co.jp/news/2014/06/19asymmetry/index-j.shtml