6月17日(ブルームバーグ):指標のSET指数が16日に強気相場入りしたタイ株式相場 について、上昇は行き過ぎで、ペースも早過ぎると同国の機関投資家は指摘している。
拠出年金を運用するタイ社会保険事務局(SSO)の投資責任者、ウィン・プロンファエト氏は16日の会議で、株式相場の下落を見込んでSSOでは現金を保有していると説明した。
軍事政権が景気回復を目指して対応を急ぐとの観測を背景に、16日のSET指数は年初来安値からの上昇率が20%に達して強気相場入りした。ただ、上昇が続くことに投資家は懐疑的だ。
ウィン氏は「一部の銘柄はわれわれの目標株価を上回っており、タイ株の上値余地は限定的だ」と指摘。「現金を保有しており、かなり警戒している」と述べた。
タイ証券取引所のデータによれば、海外投資家による株式市場からの純流出額 は16日が3600万ドル。5営業日連続の売り越しで、ここ2週間で最大の流出額だった。今月9日までの6日間で2億5000万ドルが流入していた。
原題:Biggest Thai Investors Say Stocks Are Too Expensive AfterRally(抜粋)