金融監督院は1日、今年第1四半期(1−3月)の韓国の銀行の純利益が前年同期比25.3%減の1兆3000億ウォン(約1290億円)
にとどまったと発表した。市中銀行の業績悪化に歯止めがかからない状況だ。
市中銀行は昨年、金融危機以降で最悪の業績だったが、今年に入りさらに業績悪化が続いた。
業界関係者は「昨年の実績が悪かっただけに、少しでも状況が改善すれば、見かけ上は
利益が大きく増えたように見えると期待されていたが、ふたを開けてみれば、昨年よりも業績が悪く失望した」と話した。
市中銀行の収益指標は金融危機以降で最悪だった。純利益が2009年第1四半期以降で最低だったほか、
純利益を銀行の総資産で割った総資産利益率(ROA)は0.28%、
純利益を自己資本で割った株主資本利益率(ROE)は3.58%で、いずれも09年第1四半期以降で最低だった。
銀行の大幅減益は、低金利と景気低迷による影響が大きい。
銀行は預金金利よりも高い貸出金利を受け取ることで得る利ざやが収益源だが、
第1四半期の純金利収益は2.8%減の8兆5000億ウォンだった。
その結果、純金利マージン(NIM)は1.8%で、09年第2四半期(1.72%)以来の低水準だった。
市中銀行関係者は「最近金利が歴史的な低水準にあり、金利による収益も非常に低い水準にある」と指摘した。
このほか、景気低迷を受け、銀行が保有する資産の収益率が伸び悩んだ影響もあった。
銀行は投資目的または債権の出資転換による企業株式を保有しているが、
株価下落を受け、評価損益は昨年第1四半期の6000億ウォン(約594億円)から1000億ウォン(約99億円)へと減少した。
銀行の純利益減少は構造的な減少と受け止められている。第1四半期に発生した不良債権関連の損失は2兆2000億ウォン
(約2180億円)で、前年同期の2兆7000億ウォンに比べ5000億ウォン減少したが、通常業務による利益がそれを上回るペースで減少した。
金融監督院は「企業の不良債権が新たに増えなかったにもかかわらず、減益となったのは、
低金利・低成長など構造的な問題が作用しているためだ」と分析した。
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