滋賀県の嘉田由紀子知事(63)が、2期目の任期満了に伴う7月13日投開票の知事選立候補を
見送る意向を周囲に伝えていることが29日、関係者の話で分かった。
出馬に意欲を示す民主党県連代表の三日月大造衆院議員(42)と
脱原発を含めた政策合意を目指しており、実現すれば不出馬と三日月氏支援を表明する。
嘉田氏は26日、大津市内での会合で5月7日に進退を明らかにすると明言。
同席していた三日月氏と、滋賀に新たな政治グループを発足させることで一致した。
関係者によると、嘉田氏は会合前後、「三日月氏と政策合意できれば3期目は辞退する」と周囲に伝えた。
両氏は段階的に原発依存からの脱却を図る「卒原発」や
原発事業者との立地自治体並みの安全協定締結などの政策をめぐり、擦り合わせを続けている。
嘉田氏自身は29日、進退について大津市で記者団に「合意できてからだ。出馬も不出馬のいずれも熟慮中だ」と述べるにとどめた。
嘉田氏は京都精華大教授などを歴任後、2006年の知事選に出馬。
「もったいない」を合言葉に新幹線新駅建設中止を掲げ初当選した。
10年には過去最多の約42万票を獲得し再選を果たした。
環境問題に熱心で、ダムに頼らない治水計画を推進したほか、卒原発を提唱。
12年の衆院選では、小沢一郎生活の党代表が率いていた「国民の生活が第一」と合流し
日本未来の党を結成、代表に就任したが、惨敗した。
知事選にはこれまで、元経済産業省官僚の小鑓隆史氏(47)と
共産党滋賀県委員会の常任委員坪田五久男氏(55)が立候補を表明している。
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