日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)が点検計画の修正などについて、原子力規制庁
から不適切な対応を指摘されている問題で、同機構副理事長で敦賀本部長の斎藤伸三もんじゅ所長と、文部科学
省の加藤孝男もんじゅ改革監が14日、敦賀市役所に河瀬一治市長を訪ね陳謝した。
3月の保安検査で、次回点検時期や点検日付の訂正が担当課長の訂正印のみでなされ、問題だと指摘されている。
この点について斎藤本部長は「心配をおかけし深くおわびする」と謝罪した上で
「(単純な誤記と)重要なものとを峻別(しゅんべつ)し対応していこうということだった。その重要度の確認がまずかった」
と説明した。保全計画に一部機器が重複登録され、一方の登録で点検期限を超過していた問題では
「ほかにないか見直しをしている」とした。虚偽報告の疑いについては
「書類提出後も見落としがないか調べた結果で、意図的な虚偽のつもりはなかった」
と釈明した上で、問題解決に全力を尽くす決意を示した。改革を監督する立場の加藤改革監は
「文科省としても指摘を真摯(しんし)に受け止め厳しく指導している」
とした。これに対し河瀬一治市長は
「改革が進んでおらず、信頼される組織に生まれ変わるには遠いと思わざるを得ない」
と厳しく批判。
「非常に重要な研究があるのだから、一歩ずつ着実に進めてほしい」
と求めた。
福井新聞(2014年4月15日午前7時10分)
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpowermonjuresume/49781.html 不適切な対応について謝罪する斎藤原子力機構敦賀本部長(右から2人目)と加藤もんじゅ改革監(左)
=14日、福井県の敦賀市役所
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news0/photos/20140414202004_865951507.jpg