昨年四〜十一月に外国人技能実習生を受け入れた県内の六十九事業所に、
岐阜労働局が立ち入り検査したところ、五十九事業所で賃金不払いや長時間労働などの法令違反が見つかった。
岐阜市柳ケ瀬通六のホテルグランヴェール岐山で二十日に開かれた受入適正化推進会議で、労働局が発表した。
五十九事業所の業種内訳は、繊維業や金属製品製造業など。
法令違反別では、長時間労働三十五事業所、健康診断未実施などの
労働安全衛生法違反二十九事業所、時間外労働などの法定割増賃金の
不払い二十六事業所だった。
立ち入り検査を実施した際、事業所から立ち入り拒否を受けたのが二事業所、
事業主らが虚偽説明をしたのが十六事業所、改ざんされた帳簿が提出されるなどが
十七事業所に上った。労働局監督課は「隠蔽(いんぺい)の手口が巧妙化している」としている。
会議に出席した労組関係者は「最近は確信犯が多く、発覚した事業所は氷山の一角でしかない。
適正な給与明細を発行することで改善が図れる」と指摘。
岐阜労働局は「悪質な事業所には厳正な態度で臨む」と応えた。
県内の技能実習生は、二〇一二年十月末時点で八千二百九十一人。
愛知県に次いで全国二番目に多い。受け入れ事業所は一三年七月時点で、
千六百二十八カ所と三番目となっている。
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20140121/CK2014012102000033.html