毎日新聞 2014年01月20日 11時10分(最終更新 01月20日 11時48分)
大寒の早朝、下帯姿で湯をかけ合う男たち=群馬県長野原町の川原湯温泉で2014年1月20日午前5時57分、小関勉撮影
http://mainichi.jp/graph/2014/01/20/20140120k0000e040190000c/image/001.jpg 群馬県長野原町の八ッ場ダム完成後に水没予定の川原湯温泉で20日、
下帯姿の男たちが無病息災を祈って湯をかけ合う伝統の「湯かけ祭り」があった。
ダムの本体工事が今秋着工される見通しで、来年の祭りは高台の代替地に会場を移す方針。
現会場での開催は最後となった。
川原湯温泉協会によると、祭りは約400年前に温泉の湧出(ゆうしゅつ)が止まった際に住民が鶏を奉納、
再び「お湯湧いた」と喜んだのを「お祝いだ」と転じ、湯をかけ合ったのが始まりとされる。
この日は、二十四節気で最も寒いころとされる「大寒」。
温泉街の共同浴場「王湯」には早朝から、赤と白の下帯姿の地元住民や宿泊客の男性60人が集合した。
午前5時40分ごろ「お祝いだ」のかけ声とともに勢いよく湯をかけ合うと、真っ白な湯けむりに包まれた。
これまでに10回以上祭りに参加しているという同町大津、自営業、大矢大介さん(33)は
「今の場所での最後の祭りに多くの人が集まり、良い思い出になった。新しい場所でも祭りを盛り上げたい」と話した。
【角田直哉】
http://mainichi.jp/select/news/20140120k0000e040190000c.html