腸でカビ増殖、ぜんそく悪化=マウス実験で新メカニズム―筑波大
時事通信 1月16日 2時11分配信
抗生物質を飲んで腸内細菌の善玉・悪玉のバランスが崩れると、カビ類が増殖してぜんそくが悪化する可能性があることがマウスの実験で分かった。
筑波大と米ミシガン大の研究チームが15日付の米科学誌セル・ホスト・アンド・マイクローブ電子版に発表した。
筑波大の渋谷彰教授によると、ぜんそくのほか、同じアレルギー疾患の花粉症やアトピー性皮膚炎の患者でも、
腸内の細菌バランスが崩れカビ類が増殖したことが原因になるケースもあると推定される。
新たなメカニズムが判明すれば治療法の手掛かりになると期待される。
渋谷教授らは、マウスに抗生物質を2週間飲ませた上で、ダニ抗原などを吸い込ませてぜんそくを発症させた。
抗生物質の種類により症状に違いがあったため、腸内細菌を調べて比較すると、症状が重いマウスは腸内の善玉菌が減り、カビ類のカンジダが増えていた。
カンジダが生産した物質「プロスタグランジンE2」が血液を通じて肺に達したため、免疫細胞の一種が増えて炎症が悪化したと分かった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140116-00000011-jij-sctch