県立高新入生の学習用端末、負担5万円 高額、強制的と批判も [佐賀県]
県教委は12日、来年春に県立高校全36校の新入生約6800人に導入する学習用端末の機種を決めたと発表した。
富士通の「ARROWS Tab」で、1台7万4000円(税別)。端末導入をめぐり、最大5万円の家庭負担を打ち出していた
県教委は「業者には低価格を要請してきたが、保証期間などの関係で5万円を下回らなかった」と、“最大限の負担”と
なった理由を説明。一方の保護者や学校関係者からは「負担が大きすぎる」「購入は強制的だ」などと批判の声が
あらためて上がった。
県教委によると、10月に一般競争入札を公告した際、2社が応募し、その後、有識者を交えた委員会が機種の仕様
などの提案書の提出を求めたところ1社が辞退。11日の入札会に参加した教育機器販売「学映システム」(佐賀市)の
応札額がそのまま落札額となった。
導入が決まった機種は米マイクロソフト社の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8プロ」を搭載し、国語辞典や英和辞典、
古語辞典のソフトを盛り込んだ「佐賀県用の特別モデル」(教育情報化推進室)。キーボードに装着すればノート型
パソコンと同じように使え、分離してもタブレット端末として利用できる。重さ1・27キロ、メーンメモリーは4ギガバイト、
フル充電で15時間半使用可能。
県教委は「大量購入なので同様の機種(一般小売価格17万円)と比べれば高くない」としたが、中学3年の娘がいる
西岡豊・県PTA連合会長は「保護者の負担は重く、県教委は説明が足りない。購入に理解は広がっていない」と指摘。
県高教組の永尾実副委員長は「県教委は購入を強制しており、低所得世帯の子どもが県立高校進学を断念するの
ではないか」と批判した。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/saga/article/57848 県立高校への導入が決まった学習用端末
http://www.nishinippon.co.jp/import/saga/20131213/201312130001_000.jpg