埼玉県行田市にある5世紀後半の古墳から出土した国宝の刀剣が、
6年余りかけて復元され、行田市で公開されています。復元された
のは、国宝に指定されている長さ73.5センチの「金錯銘鉄剣」
です。この刀剣は、行田市にある5世紀後半の「稲荷山古墳」
から昭和43年に出土し、研究者や彫刻師などのグループが、
古代の刀剣の研究を深めようと6年余りかけて復元しました。
刀剣は、表面に刻まれたヤマト王権の勢力を伝える合わせて115
の文字が忠実に再現されています。また、表面の研磨も現物の
研ぎ跡を拡大鏡を使って調べたうえで、実際に古墳から出土した
研ぎ石と特徴が似た石を使って行われたということです。会場には、
国宝の刀剣と復元したものが並べて展示され、訪れた人たちは
ガラスケースに納められた刀剣を近寄って眺めたり見比べたりし
ていました。50代の男性は、「教科書にも出ているような貴重
な刀剣を見事に再現していて、とても興味深く見学しました」と
話していました。この展示は、行田市の「県立さきたま史跡の博物
館」で、来年1月19日まで開かれています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131207/k10013654101000.html