【ひらがな vs 漢字】ひらがな派「『卸町』なんて読めない!」 仙台の新地下鉄駅名を巡り対立
仙台・東西線未決定の駅名 「卸町」「おろしまち」どっち?
2015年開業を目指す仙台市地下鉄東西線の駅名検討委員会(委員長・宮原育子宮城大教授)が決めた最終案の中で唯一、若林区卸町周辺に建設する
駅の名称が絞りきれなかった。「卸町」駅か、「おろしまち」駅か。「地名と同じ方がいい」と訴える漢字支持派の委員に対し、ひらがな派は「新しい街になる象徴」と
譲らなかった。ふさわしいのはどっち? 地元の住民らに聞いた。
卸町近くに住む会社役員増子良一さん(65)は「卸町」を断然支持する。「日本有数の問屋街として栄えてきた地域。漢字の方が町の特徴やイメージが
伝わりやすい」と理由を説明する。
卸町で買い物をしていた宮城学院女子大の堺彩歌さん(19)は「バス停は漢字なのに、地下鉄の駅がひらがなになってしまっては、違和感がある」と話した。
食品卸会社副社長の松尾勇雄さん(65)は「おろしまち」を選択した。「近くに災害公営住宅ができ、新たな住民も増える。卸業者だけの街というイメージを
変えていく必要がある」と主張する。
パート従業員の女性(44)は「障害のある子どもの親として、ひらがなの名称は読みやすく、親切だ」と語る。
ひらがなを支持した人の中には「仙台市外や他県の人には卸町の読みが分かりにくい」という意見もあった。
聞き取り調査に応じた20人のうち「卸町」派は12人に上り、「おろしまち」派は8人だった。
決定は12月。検討委の最終案を参考に、仙台市が判断する。
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131204t11033.htm