「近世最大の藩領」主張を 金田氏が講演
「石川県に世界遺産を」推進会議の2013年度セミナーは23日、金沢市のホテル金 沢で約150人が出席して開かれた。
基調講演した人間文化研究機構長の金田(きんだ) 章裕氏は、「城下町金沢」の世界遺産登録に向けて、「近世最大の藩領」というコンセプ トを明確化する必要があると強調した。
元文化審議会世界文化遺産特別委員会委員の金田氏は、世界遺産登録には「顕著な普遍 的価値」という独自性が求められるとし、「唯一無二のものを探し出し、アピールしてい くべきだ」と語った。
パネル討論では、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の活用について意見を交わし た。
川上光彦金大名誉教授は県内の重伝建が全国最多の8件ある背景に、研究者による調査 の蓄積や住民らの熱意があると指摘。
谷明彦金沢工大教授は、重伝建に指定された「白峰 」でまちづくりの機運が高まったことに触れ、「世界遺産という目標があると地域が頑張れる」と話した。
北國新聞社の小倉正人論説委員がコーディネーターを務めた。
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