AIJ投資顧問(東京・中央、現MARU)による年金詐欺事件で、詐欺と金融商品取引法違反の罪に問われた同社元社長、浅川和彦被告(61)ら3人の公判が30日午前、東京地裁(安藤章裁判長)で開かれた。
証拠調べや論告を行い、改めて結審する。
浅川被告側は7月の最終弁論で「金をだまし取る意思はなかった」と述べ、詐欺罪について無罪主張に転じた。
地裁は今月11日に判決を言い渡す予定だったが、弁護側、検察側双方から追加で証拠申請があり、審理を再開していた。
検察側は浅川被告に懲役15年、同社元取締役の高橋成子被告(54)とAIJ傘下のアイティーエム証券元社長、西村秀昭被告(58)にそれぞれ懲役8年を求刑。このほか3人に約217億9千万円の追徴金を求めている。
起訴状によると、3人は2009〜12年、虚偽の運用実績を示して東京や長野などの17の年金基金から計約248億円をだまし取ったとされる。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG30011_Q3A031C1CC0000/