アメリカで、政府の借金の上限を議会が引き上げなければ政府が債務不履行に陥るおそれが
高まるなか、大手格付け会社のフィッチは、15日、アメリカ国債の格付けの見通しについて、
これまで以上に格下げの可能性が高まっていると警告しました。
フィッチは、15日、現在は「最も安全」と格付けしているアメリカ国債の将来の見通しについて、
これまでの「格下げ方向で見直す」から「格下げの可能性が高まっている」に変更したと発表しました。
これについてフィッチは、政府の借金の上限を議会が引き上げなければ政府が債務不履行に
陥るおそれが高まるなかでも与野党の協議が難航しており、このままではアメリカ政府や議会の
信用が損なわれ、基軸通貨国としての地位が弱まるおそれがあると指摘しています。
フィッチは、議会は最終的には政府の借金の上限を引き上げることで合意するだろうという
見通しを示しながらも、議会が瀬戸際戦術をとり続け、財政運営に支障をきたすことがあれば、
アメリカ政府が債務不履行に陥る可能性もあると警告しています。
アメリカ国債の格付けを巡っては大手格付け会社の「スタンダード・アンド・プアーズ」が、おととし8月、
大手格付け会社として初めてアメリカ国債の格下げに踏み切りましたが、その影響で金融市場に
動揺が広がり株式市場が乱高下するなど、世界経済の大きな波乱要因となりました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131016/k10015306151000.html いらい56