半導体、液晶、薄型テレビが歩んだ道をリチウムイオン電池も進むのか(上)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130929/253968/?ST=tech 半導体(DRAM)や液晶ディスプレー、薄型テレビ――。韓国サムスングループを語る上で必ず話題に上るのが、
かつて日本企業が栄華を誇っていた産業分野で同社がトップに上り詰めたことだ。
筆者が2004年9月に赴任したサムスンSDIが手がけていたリチウムイオン電池事業もその1つ。
当時の民生用リチウムイオン電池市場のシェアは、三洋電機(当時)、ソニー、松下電池(当時)に次ぐ世界4位だったが、現在は世界首位の座を堅持している。
サムスングループが手がける事業が、日本企業のシェアを奪っていることは数多くのメディアが報じているが、
実際にサムスン社内ではどういった戦略が採られていたかは知らない読者の方が多いと思う。本コラムでは2回にわたり、
なぜサムスンSDIが、日本発祥のリチウムイオン電池で首位に躍り出たのかについて、
実際に同社内で技術経営に従事した立場から分析してみたい。
部材メーカーとの関係を改善
筆者がリチウムイオン電池や燃料電池、太陽電池といったエネルギー関連の技術経営担当の常務として赴任した2004年9月。
まず驚いたのが、日本の部材メーカー各社が研究開発やビジネス創出のために
サムスンSDIを訪れていたにもかかわらず、協業関係がまったく確立されていなかったことだ。
実際、赴任して1カ月後には次のような場面に遭遇した。日本のある商社がある材料メーカーを連れて
中央研究所の研究者と協議をしていた際に、赴任の挨拶を兼ねて筆者が途中から出席した。
挨拶を終えると同時に商社の担当者から、「佐藤常務、良いところに来てくれました。
サムスンSDIはいったいどういう会社なのですか。対応がひどいし問題が多いので、ぜひ聞いてほしい」と相談されたのだった。
以下ソースにて
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