北海道新幹線の一番列車目指す JR北海道、運転士35人が研修(08/17 07:15、08/17 09:35 更新)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/486072.html 2016年3月の北海道新幹線の新函館(仮称)―新青森開業に向けて、
JR北海道は新幹線運転士の育成を進めている。
同社は相次ぐ車両トラブルの対策に追われているが、
運転士たちは北海道の鉄道史に刻まれる新函館発の一番列車の運転台を目指して研修している。
JR北海道は新幹線開業時、運転士35人体制で臨む方針で、
社内から応募があった計290人の中から、昨年3月までに27〜51歳の35人を決めた。
新幹線を運転するには専用の免許が必要で、取得するための研修をJR東日本に出向する形で7カ月間行う。
JR北海道は35人を5グループに分け、11〜15年度に実施。すでに13人が終了し、本年度は7人が対象だ。
本年度は5月から始まり、福島県内のJR東日本の研修施設で新幹線の運行に関する法規や
車両構造など十数科目の学科を受講。7月からは盛岡や仙台の運輸区に所属し、
同乗する教官に教わりながら、乗客を乗せた新幹線の実車で技能講習に取り組んでいる。
試験は10月中旬で、合格すると晴れて新幹線運転士の免許を取得する。
研修中の運転区間は東北エリアを中心に、北関東や東京まで受け持つ場合もあるという。
北海道新幹線開業後、JR北海道の運転士の担当区間は新函館―新青森間が中心となりそうで、
渡部貴幸さんは「東京駅まで運転する機会は少ないと思うので、研修中にぜひ経験してみたい」と期待する。
また、運転士の多くは新函館発の一番列車を夢見ている。川北直人さんは
「最初の運転士ということでプレッシャーも大きいが、やりがいも感じる。
新幹線に乗れない仲間のためにも頑張りたい」と意気込む。(川合朗)<北海道新聞8月17日朝刊掲載>