成長の物語 数字で見るJリーグの「20年」 サッカージャーナリスト大住良之
(前略)
■8府県から30都道府県へ
(中略)。スタート時に10クラブのホームタウンがあった都道府県は、わずか8府県。(中略)。
しかし13年現在、J1とJ2を合わせた40クラブは、30都道府県に広がっている。
■「1億人のJリーグ」に
都道府県カバー率は、17.0%から63.8%になったが、違いはJリーグがカバーする都道府県の人口を見れば
さらに明らかだ。93年の8府県の総人口は、総務省統計局の1990年の人口をもとに計算すると4473万人。
当時の日本の総人口(1億2361万人)の36.2%だったが、ことしの40クラブが所在する30都道府県の総人口は
1億629万人。総人口1億2734万人の83.5%にもなる。Jリーグは10年に総観客数が1億人を超えたが、
いまや1億人が自分たちが住む都道府県にクラブを持つ、文字通り「1億人のJリーグ」となっているのだ。(中略)
■夢でない「世界トップ5」
(中略)。最新のデータである12年(ヨーロッパは11〜12年シーズン)1試合平均の入場者数を
比較すると、Jリーグ(J1)の1万7566人は世界で第9位。ここ数年、スタジアムの充実で急速に
観客数を伸ばしている米国のMLSに抜かれたが、それでもヨーロッパの主要国に次ぐ地位にある。
このほか、メキシコ、中国、アルゼンチンなどがJリーグより高いというデータもあるが、
いずれもリーグが発表した公式の数字ではないため、このグラフからは除外した。
「9位」とはいえ、ドイツのブンデスリーガ(4万5179人)、イングランドのプレミアリーグ(3万4601人)、
スペインのリーガ(3万275人)、イタリア(2万3459人)の「ビッグ4」の下は大きな差がないことがわかる。
最近のJリーグの観客数上位は浦和レッズ、横浜F・マリノス、アルビレックス新潟、FC東京などだが、
14年度中にガンバ大阪の新スタジアム(4万人収容)が完成すれば、上位に入ってくるのは間違いない。
「世界のトップ5」は決して夢ではないのだ。(後略)
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXZZO55062480V10C13A5000000&uah=DF251020129551 (
>>2以降に、Jリーグクラブがある都道府県と世界のサッカーリーグの平均観客数の画像)