米国人含む2人死亡 モルシー大統領就任1年
2013.6.29 09:47
【カイロ=大内清】エジプトのモルシー政権発足から30日で1年となるのを前に、政権支持派と反モルシー勢力との衝突は全土で28日夜も続き、
報道によると北部アレクサンドリアでは米国人1人を含む2人が死亡した。北部ポートサイドで同日夜に爆発があり、1人が死亡したとの報道もある。
衝突はベヘイラ県など北部各地にも拡大し、銃器の使用も確認されている。全土での負傷者は少なくとも130人に上った。
首都カイロでは28日夜から29日未明にかけ、反モルシー勢力が中心部タハリール広場に、政権支持派が数キロ離れたナセルシティにそれぞれ数千人規模で陣取り、互いに一歩も引かない構え。
反モルシー勢力が30日にかけてさらなるデモを呼びかける中、大規模衝突の懸念が強まっている。
報道によると、28日に死亡した米国人はアレクサンドリアにある米国の文化施設で働く男性(21)で、衝突の様子を撮影していたところを何者かに刺され殺害された。
ここでは反モルシー勢力が、モルシー氏の出身母体であるイスラム原理主義組織ムスリム同胞団の支部に侵入し、建物に放火した。
フランス通信(AFP)などによれば、衝突拡大で米国は自国民のエジプトへの渡航自粛を勧告。
大使館スタッフの一部を出国させることを決めた。米国のほか欧州連合(EU)はエジプトの政治指導者らに自制を求めた。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130629/mds13062909480001-n1.htm