Winny開発者→逮捕 uTorrent開発者→P2P音楽サービスを立ち上げ大成功
ストリーミングが違法ダウンロードを駆逐する!?
iTunesは違法ダウンロードを防ぎ止めることができなかった。その一方で、Spotifyの普及した国では違法ダウンロード率が格段に下がっている。
どうしてこのようなことが起こりえたのか。理由は、無料で聴き放題ということだけでない。Spotifyの創業者ダニエル・エクは、実はP2Pソフト「μTORRENT」の開発者でもある。
エクはP2Pの技術をストリーミングに応用することで、ストリーミングの再生速度を大幅に改善することに成功した。
それによって、クリックから再生までコンマ数秒という、驚異的な速度のストリーミングをSpotifyは実現した。ストリーミング再生のネックだった再生遅延は消滅し、ダウンロードの技術的優位は崩れ去った。
ストリーミングから再生遅延がなくなれば、わざわざダウンロード再生する必要がなくなる。ダウンロード再生がいらないなら違法ダウンロードもいらない。いわばP2P技術で違法ダウンロードを駆逐してみせたのがSpotifyだ。
夢のようなフリーミアムモデル
2,000万曲を無料で聴き放題。これがSpotifyの人気の鍵。Spotifyは、これまでニッチだった定額制配信を一躍、
「iTunesの次に来るもの」に変えた。例えばRhapsodyやMusic Unlimitedといったほかの定額制配信サーヴィスとの最大の違いは、
基本無料の広告モデル配信と定額制配信を組み合わせた、「フリーミアム配信」モデルを採用している点だ。
「毎月10時間までは無料で聴き放題。ただし、それ以上聴きたい人は月5ドル、スマホでも使いたい人は月10ドル払ってね」というビジネスモデルで、
この「基本無料」という点が、音楽にお金を払いたくない違法ダウンローダーたちの心を鷲掴みにした。The Pirates Bayで検索して、
なかったらGoogleで検索し直して、Bit Torrentを落として、いつ終わるかわからないダウンロードを待ち続ける。
そうした違法作業をSpotifyは無意味にし、違法ダウンローダー層を、一気にレコード産業の新市場へと変身させたのである。
続き
http://wired.jp/2013/06/19/spotify-vol8/