東京電力福島第一原発の事故収束作業に延べ五百十人の作業員を違法に派遣していたとして、厚生労働省
長崎労働局は、大和エンジニアリングサービス(長崎県佐世保市)など三社に改善命令を出した。
労働者派遣法違反(違法派遣)と職業安定法違反(多重派遣)で改善命令を受けたのは、大和社のほか創和
工業(佐世保市)とアグレス(長崎市)の三社。
労働局によると、創和工業、アグレスの両社は二〇一一年七月一日〜八月九日の間、他社から派遣を受けた
作業員延べ計百六十九人と、自社で雇用した作業員延べ計三百四十一人を大和社に派遣し、大和社は福島
第一で配管工事に従事させていたとされる。
いくつもの業者が介在する多重派遣は、中間搾取や雇用責任が不透明になる問題があるため禁止され、
建設業への派遣も禁じられている。
本紙の取材に対し、大和社は「請負契約であり、多重派遣ではない」などと違法派遣を否定していた。
(つづく)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013051102000118.html