「初期衝動」とは、音楽を語る上でとても便利な言葉だ。
すべてのアーティストが初めて楽器を手にした時、マイクを握った時、そこにはまぎれもなく初期衝動の熱い血が脈々と流れている。
だが多くのアーティスト達は、音楽家として成熟する過程で初期衝動の熱さをテクニックやビジネスセンスに置き換えていく。
音楽を始めることと続けること、そこには埋めがたいギャップがある。
そんなジレンマを抱えながらも、10代の魂を忘れきれないアーティスト達、そして今まさに初期衝動のまっただ中を走る10代のアーティスト達に話を聞く。
10代を通り過ぎた後もその魂を忘れないの子(神聖かまってちゃん)、木下理樹(ART-SCHOOL)。そして今10代を生きるPAGE、宮崎朝子(SHISHAMO)。そして、10代のリスナー達の生の声を聞いた。
の子(神聖かまってちゃん)
「音楽を作り始めた頃の曲ってね、ほんと復讐ですわ。今これが仕事になっているということも含めて、完全に世の中に対しての復讐。ははははは」
木下理樹(ART-SCHOOL)
「当時はなんかもう、音楽でしか世界との繋がり方が全くわからなかったっていうか。『音楽がなかったら、その頃の自分は生きられなかった』っていう次元で聴いていましたね」
http://www.musica-net.jp/yajirushi/