台湾でチベット仏教の小さな「活仏」が誕生
(台北 12日 中央社)チベットのラマ僧に300年ほど前ネパールで亡くなった
高僧の生まれ変わりとして確認されていた中部・南投県の中学生1年生、蔡経濠さんが
正式に活仏、「生き仏」となる式典が11日、北部・基隆市七堵で行われた。式には家族や信者らのほか、
基隆市長や市議会議長、与野党の議員なども出席した。台湾出身の活仏は大変珍しい。
蔡さんはチベット高僧の第5代の生まれ変わりだとされる。
蔡さんが現れることをチベットのラマ僧らは14年前にすでに知っていて、
チベット・ラサのトゥルナン寺で子宝を授かりたいと祈っていた蔡友文さん・尤梨珠さん夫婦は、
「もし男の子が生れたら特別な人に違いないのでしっかり育てるように」と念を押されたという。
生れてきた蔡経濠さんは幼い頃から座禅を組んだり、独り言を言ったり、不思議な行動もあったという。
また、父親が宝くじに当たることを予言して一同驚いたが、
蔡さんが「生き仏」だと家族が知ることになったのはそれから数年後のことだった。
蔡さんは11日、チベット僧らの立会いの下、正式に活仏(生き仏)を名乗り、
その名もペマ・ナムギャル・リンポチェと改めた。
敬虔なラマ仏教信者の蔡さん・尤さん夫婦は息子が身も心も全て仏様に仕えることを心から誇りに思い、
特に母親は息子が平凡に家を継ぐのではなく御仏の教えを広めていくことができることを喜んで涙を流した。
新たに生き仏となった蔡さんは、これから南投県の中学・高校を卒業後、
18歳になってからネパールなどに渡ってチベット仏教の修行をし、将来は人々に仏の教えを伝えていくことになる。
(編集:谷口一康)
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