ホピ族の「精霊」のオークション中止を、米2博物館も賛同
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2937086/10535752?ctm_campaign=txt_topics 米ニューヨーク(New York)のブルックリン美術館(Brooklyn Museum)に展示されたカチナの人形(2013年2月28日撮影、資料写真)。(c)AFP/DON EMMERT
http://img.afpbb.com/i-img/image_for_msafari.php?article_id=10535752&mode=normal_detail_photo&.jpg 【4月4日 AFP】
仏パリで今月開催されるオークションで、アメリカ先住民ホピ族の、精霊を具現化した「カチナ」というマスクのような品が競売に掛けられる予定になっていることについて、
これを阻止しようとするホピ族の文化保護当局の動きに米アリゾナ州の2つの博物館が賛同している。
フランスの競売会社Neret-Minet Tessier and Sarrouは4月12日に開催するオークションで、ホピ族が儀式で使用するカチナ70点を競売に掛けることにしている。
同社のウェブサイトに写真が掲載されたこれらの品々の中には、5万ユーロ(約600万円)もの高値で落札されると予想されているものもある。
ハード博物館と北アリゾナ博物館はソーシャルメディア上で、予定されているオークションはホピ族のコミュニティーで激しい怒りを呼んでいると述べた。
北アリゾナ博物館のロバート・ブルーニグ館長は同競売会社宛ての公開書簡をフェイスブックに掲載し、カチナをアリゾナ州に戻すよう求めた。
ブルーニグ氏は、「ホピ族が信仰する精霊カチナの競売が予定されていること、これらが国際的な場にさらされていることは、ホピ族に怒りや悲しみ、ストレスをもたらしている」と指摘し、
「ホピ族にとってカチナは生きた存在。カチナを競売会社のカタログやウェブサイトに掲載するのは精霊を冒?(ぼうとく)するもので、侮辱的なこと」と述べた。
ホピ族の文化保護当局は先月、この競売会社に対し、競売を中止するとともに、敬意を持ってカチナのホピ族への返還について協議に応じるよう要求した。(c)AFP