元FRB副議長:黒田日銀デフレ脱却策「強さと忍耐必要」
毎日新聞 2013年03月31日 12時06分(最終更新 03月31日 12時16分)
【ワシントン平地修】日銀は黒田東彦(はるひこ)新総裁の下での金融政策決定会合を4月3、
4日、初めて開催。物価上昇目標2%に向けた初めての政策判断に注目が集まる。
元米連邦準備制度理事会(FRB)副議長で、米プリンストン大教授のアラン・ブラインダー氏に、
黒田日銀への期待や課題を聞いた。
??黒田新総裁の積極的な金融政策に期待が高まっています。
◆総裁が代われば、すべてうまくいくという考えは妥当ではない。日銀は過去にも量的緩和など
積極的な金融政策を行ったが、デフレ脱却はできなかった。通常の政策金利がゼロになり、これ以上
引き下げられない時に使う量的緩和などの非伝統的な政策の効果は弱く、FRBもこの問題に苦しんでいる。
中略
??日本の積極的な緩和策が「通貨安競争」を招くとの国際的な懸念も出ています。
◆米国も同様の批判を受けていたが、「通貨安競争」と呼ぶのは言い過ぎだと思う。米国や日本の緩和策
は国内経済に必要だからだ。当面は批判を受けるだろうが気にすることはない。
??過度なインフレや資産価格上昇など、金融緩和の副作用の懸念は。
◆日本が直面している問題はデフレで、必要なのはインフレを心配することではなく物価を上昇させることだ。
http://mainichi.jp/select/news/20130331k0000e020104000c.html