環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の参加問題について、安倍晋三首相は大きな一歩を踏み出した。
安倍首相は15日に記者会見を開き、TPP交渉参加を宣言する見通しだ。日本政府はTPP交渉の参加について、
久しぶりに公式の立場を表明することになりそうだ。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
■利益と弊害、バランス維持は困難
中国社会科学院日本研究所の日本問題専門家の厖中鵬氏は、
「農業界の沈静化を待たず、安倍首相が慌ててTPP交渉参加を発表したことには3つの理由がある」とし、次のように分析した。
(1)米国からの圧力。
(2)日本国内の経済情勢
アベノミクスは景気低迷からの脱却を目指しており、大幅な円安は輸出促進を目的としている。
TPP自由貿易圏に入れば、日本の輸出拡大の原動力が強化される。
(3)アジア太平洋で影響力を増す中国の阻止
日本は米国主導のTPP交渉に参加し、中国対抗およびアジアにおける経済主導権の獲得の手段とする。
厖氏は、「しかし、3つの理由によって日本のTPP交渉には支障も生じる。米国からの圧力は、日本国内に強い反発があることを示すもので、
輸出拡大は、景気低迷脱却にそれ以外の手段がないことを示すものだ」と主張。
さらに、「経済主導権の獲得は、日本がTPPの意義を理性的に捉えているわけではなく、一時的な『即興』と考えていることを示している。
このような態度でTPP交渉に参加しても、良い結果は導き出されないだろう」と主張した。(完結)(編集担当:米原裕子)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0315&f=politics_0315_008.shtml