ソフトバンクモバイルが、2月末からテレビ CM やインターネット広告を中心にあるプロモーションを展開している。
「つながりやすさ、No.1へ」というキャッチコピーが大々的に打たれたこのプロモーション。同社が推進しているプラチナバンドの整備によって、
同社の通話接続率が競合各社を上回り1位になったということをアピールする内容で、同社による電波改善への取り組みの成果を印象付け
る内容になっている。
しかし、このテレビ CM 展開に対して、Twitter をはじめとする SNS での声は冷ややかだ。Twitter で CM に対するコメントを検索してみると、
「繋がりやすさ No1 って明らかに嘘なんだが。。」「そんなしょうもないことを莫大なカネ掛けて言ってないで、そのカネで設備調えてもっと繋が
るように努力してよ」、辛辣な意見が並ぶ。
このような意見は、日ごろからソフトバンクの電波に不満を感じているユーザーの“愛のムチ”とも読める。ユーザーの声は日常的な使いにくさ
を理解して欲しいと願う悲痛なものなのである。
調査方法に関するものだ。イプソス社によると、この調査は朝7時から夜23時の間に
全国の調査対象者に向けてシステムがランダムに通話発信し、接続率を調査しているという。
しかし、本来電波のつながりやすさは「基地局の数」だけでなくユーザーの利用シーンによる影響が大きく関わる。
例えば、混雑する時間帯、混雑する場所でどの程度の接続率を実現しているかはこのデータからは明らかにならず
示されているのは、ユーザーにとってはあまり参考にならない“全国平均”だけ。
ユーザーの行動範囲で本当に繋がるか否かを知ってもらうためには、もう少しきめ細かなデータが必要ではないだろうか。
更に、この調査から生まれた結果についても疑問を感じるところだ。広告に掲載されている各社の通話接続率を見ると
最下位のドコモは97.8%、1位のソフトバンクは98.2%。しかも、このデータは調査期間のある
一部のみを捉えたものであり、全期間を見てみるとドコモが1位のときもあれば au が1位のときもある。
また、全キャリアの全期間のデータを俯瞰すると概ね97%〜98%を実現している。このデータをどうのように評価するべきか。
http://japan.internet.com/allnet/20130311/7.html