喪章付け…駅伝女子高生、亡き先輩に捧げる力走
長崎県の第62回郡市対抗県下一周駅伝大会は最終日の17日、同県雲仙市の十八銀行小浜支店前から長崎市の長崎新聞社前までの18区間、
131・5キロ・メートルのコースで行われた。
昨年12月の福岡大女子学生寮の火災で亡くなった同大1年川端麻友さん(当時19歳)の後輩で、諫早高3年の小鉢茜さん(18)が島原半島チーム
で出場。川端さんの顔写真の入った喪章をユニホームに付けて力走した。
小鉢さんは、川端さんの小中学校の後輩で、中学では共に陸上部で汗を流した。努力家で、面倒見のいい川端さんを慕い、それぞれが別々の高校に
進んだ後も「離れていても頑張ろうね」と手紙で励まし合った。
川端さんは昨年の大会に島原半島チームで出場し、女子区間の初優勝に貢献。沿道で応援した小鉢さんは「先輩には負けられない」と練習を重ね、
今年のメンバーに選ばれた。「一緒に走れる」と喜んだが、夢はかなわなかった。
小鉢さんは川端さんの母、美香さん(50)から「娘と一緒に頑張って」と励まされ、16区(3キロ・メートル)で区間4位を記録。チームは総合8位に終わ
ったが、出場した11チームの中では昨年から最もタイムを縮め、躍進賞を受賞した。
レース後、「先輩が見守ってくれていると思い、楽しんで走ることができた」と笑顔を見せた小鉢さん。春には京都の大学に進むことが決まっており、
「先輩も走った全日本大学女子駅伝に出場するのが目標です」と力強く語った。
◆西彼・西海が総合V
大会は、3日間を21時間40分14秒で走った西彼・西海が10年ぶり8回目の総合優勝を飾った。(有馬友則)
(2013年2月18日10時45分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130218-OYT1T00378.htm?from=ylist