日本の大学生はなぜ勉強しないのか
2013年02月17日 14:45
NHKニュースで「日本の大学生が予習復習のために費やす勉強時間は一日平均39分」というデータが
発表されていました。まさに「ぬるま湯大学」です。私が大学(早稲田大学)に通っていた時も似たような
状況でしたがが、これが日本の国際競争力をなくしている原因の一つであることをより多くの人が強く
認識すべきだとつくづく思います。
私は米国の大学(University Washington)でも勉強した経験がありますが、日本の大学とは全く
異なっていました。まず第一に、予習をしていかなければ全く授業について行けません。授業にも
よりますが、90分の授業の準備に1〜3時間の予習が必要です。
例えばビジネス戦略の授業の場合だと、全員が前もって配布されたケーススタディ(十数ページの論文)を
読んで来た前提でいきなりディスカッションから始まりました。Benihana という焼き肉レストラン・チェーンの
ケースでは、「Benihana レストランがバーコーナーをもうけた理由は?」「Benihana のウェイターと普通の
レストランのウェイターとの違いは?」「何年目に黒字化したのか?」「これからの成長における課題は?」
などという質問が授業の冒頭から矢継ぎ早に飛んできます。
前もって予習しておかなければ何を話しているかすら分からず、すぐに教授にばれてしまいます。そんな
生徒を見つけると「次からは読んで来る様に」と厳しく指摘した上で、その生徒を無視して授業は進んで
しまいます。
生徒の授業に対する姿勢も、日本の大学生とは大きく違います。米国の場合、大学の卒業証書をも
らっただけでは良い仕事を見つけることが出来ないため、良い成績を取ること、実力を身につけることに
皆、懸命です。授業料も基本的には本人が借金をしたり奨学金でまかなっているため、「お金を払った分
だけの対価を得よう」と真剣です。特に奨学金で大学に来ている生徒の場合、成績が悪くなると奨学金が
打ち切られてしまうので、必死です。
http://blogos.com/article/56355/