原発20キロ圏のがれき撤去 高線量地域、めど立たず
環境省は1日、東日本大震災で出た沿岸部の災害廃棄物(津波がれき)について、東京電力福島第1原発の半径20キロ圏で初となる撤去作業を、福島県南相馬市小高区で始めた。
住宅地の一角に積まれた金属類や材木、コンクリートなどを、重機を使ってより分けた。
アルバムなどが見つかった場合は保管しておくという。
原発事故で20キロ圏に設定された警戒区域(解除後も含む)の廃棄物は、推計47万4千トン。
放射性物質汚染対処特別措置法に基づき国が処理するが、年間50ミリシーベルト以上の高線量地域での作業はめどが立っていない。
小高区は昨年4月に警戒区域の指定が解除された。
廃棄物は仮置き場で分別し、コンクリートや金属類は放射性セシウムの濃度を調べた上で再利用。
可燃物は焼却し、濃度に応じ処理する方針。
だが、仮置き場の確保は進まず、搬出先となる中間貯蔵施設などの設置をめぐる協議も難航している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130201/dst13020114570004-n1.htm