「SAO」などの本格的な重厚ファンタジーが大ヒット ライトノベルは昔懐かしい重厚作品が売れる時代に

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◆重厚な本格ファンタジー作品の人気が復権中!

 表紙のイラストや「ライト」といった名称から、「萌え」や子供向けという先入観を持つ人もいるラノベだが、最近の作品に関して言えばそれは完全な誤りだ。

「最近は重厚な設定を持つファンタジー作品に勢いがあります。
売れ筋は、仮想ネットゲーム世界が舞台の『ソードアート・オンライン』や『アクセル・ワールド』」と言うのは、秋葉原の書泉ブックタワー、ラノベ担当・田村恵子氏。

「この2作品のヒットから、仮想世界ファンタジーが一気に増え、ネットにまつわる設定をスパイスにした王道ファンタジーが復権してきました」と『ラノベの教科書』を
編集した若尾空氏も続く。

 これらの王道ファンタジーは、ハーレム系(美少女に囲まれた主人公が出る作品)に比べて女性読者も多いという。
「アニメが放送されると同時に、女性が全巻購入していく姿も見られます。作品によっては2割以上女性なことも」(神保町・書泉ブックマート、ラノベ担当・中冨美子氏)

 また、新橋での調査では認知度が低かったが(http://nikkan-spa.jp/380148)、実は30代男性は大きな購買層だという。

「ライトノベル黎明期からずっと読んでいる30代はメイン読者層の一つ」(このラノベがすごい審査員を務めるまんが王八王子店・工藤淳氏)、
「客層は30代が過半数。手軽に読めて、マンガよりは文章を読みたいという層がライトノベルを手にとっていますね」(中冨氏)、
「ハーレム系に食傷気味になった読者が、読みでのある重厚なストーリーを持つ作品に流れています」(田村氏)という。

 酸いも甘いも知ってしまった30代以上の男性に、ハーレム系はちょっと推し難い。そんな層が、現在のラノベにおける本格ファンタジー作品の
復権を後押ししているのかもしれない。

http://nikkan-spa.jp/374731