http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121228-00012343-toyo-bus_all 千葉県新松戸駅前のドラッグストア「マツモトキヨシ」。入り口近くの棚に大きく並べられているのが、
シャンプー・リンスの「アルジェラン」だ。価格は1本1580円。
売れ筋の花王「エッセンシャル」の2倍以上と高額だ。どのメーカーの商品だろう?
と、シックな紫色のボトルを裏返してみると、小さく「MKカスタマー」の文字。
実はこれ、国内ドラッグストア最大手であるマツキヨのプライベートブランド(PB)なのだ。
現在マツキヨが取り扱うPBは約2100品目、売り上げ規模は約400億円に及ぶ。
マツキヨにも低価格で訴求するPB商品はあるが、
他社との大きな違いはNBに劣らぬ高付加価値品をラインナップしている点だ。
PBであることを示すMKカスタマーのロゴは、商品の裏側に小さく記してあるだけ。価格もNBと同程度か、むしろ高いくらいである。
■ 「客に勧められる商品がない」
高付加価値型のPBという珍しい商品展開の背景には、「既存品だけでは顧客の要望に応えきれない」という店員の悩みがあった。
通販化粧品には含まれる成分が、大手の製品にはない。客から相談を受けても勧められる商品がない――。そこで、自社規格の独自製品が生まれた。
第1弾として2007年に自社規格で投入したアンチエイジング化粧品「レチノタイム」が大ヒット。
一部商品はテレビ番組で取り上げられ、口コミサイトでは高い評価が拡散した。
■ 中国人観光客の動向に左右されないために
マツキヨの場合ほかのドラッグチェーンと異なり、渋谷、秋葉原など売り上げの大きい都心店舗は中国人観光客の買い物動向に少なからぬ影響を受ける。
反日デモで観光客が減った中でも計画通りの売り上げ、利益を確保できたのは、
前記のような高付加価値PBや化粧品の販売が国内顧客にしっかり受け入れられているからにほかならない。
“シンプルで安い”PBが大半を占めるドラッグストア業界で、あえて高付加価値PBに力を入れるマツキヨ。
日用品の低価格化が深刻な中、連続最高益を出し続けられる秘密の一端がここに
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