アメリカで80年近い歴史を持つ週刊誌「ニューズウィーク」の英語版は、今週号を最後に紙への印刷をやめ、来年からはインターネットのデジタル版だけを発行することになりました。
1933年に発刊されたニューズウィークは、「タイム」と並ぶアメリカの2大ニュース週刊誌と言われてきましたが、インターネットの普及が進むなか、去年の発行部数は5年前のおよそ半分の150万部にまで減りました。
こ のため、ニューズウィークは、来年からはインターネットのデジタル版だけを発行することになり、今週、紙で最後となる雑誌が発行されました。
この中では、 1960年代に黒人による公民権運動を報道し続けたことや、クリントン元大統領の不倫スキャンダルを巡るスクープ記事などを掲載し、足跡を振り返っています。
「ニューズウィーク・グローバル」のトゥンク・バラダラジャン編集長は「デジタル化により、印刷や輸送費を大幅に削減できる一方、映像や音楽などコンテンツも充実できる。私たちはデジタル時代の先端を行くことにした」と話しています。
印刷版の廃止について、ニューズウィークの本拠地、ニューヨークの市民は「新聞も雑誌も、すでにオンラインで読んでいる。印刷の時代は終わりが近い」と話す人がいる一方、「雑誌を手に持って読めなくなるのは残念だ」と惜しむ人もいました。
アメリカでは、新聞の総発行部数も20年前より 3割近く減る一方、オンラインの新聞の読者は7000万人とも言われており、長い歴史を持つ雑誌の戦略の転換が注目されています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121229/k10014522991000.html いらい66