気象庁では、いつ発生してもおかしくない状態にある「東海地震」を予知すべく、東海地域の地震活動や地殻変動等の状況を
監視しています。また、これらの状況を定期的に評価するため、地震防災対策強化地域判定会を毎月開催しています。
本資料は本日開催した判定会で評価した、主に前回(平成24年11月19日)以降の調査結果を取りまとめたものです。
なお、下記調査結果は本日17時00分に「東海地震に関連する調査情報(定例)」として発表しています。
報道発表日
平成24年12月17日
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されていません。
1.地震活動の状況
静岡県中西部の地殻内では、全体的にみて、2005年中頃からやや活発な状態が続いています。
浜名湖周辺のフィリピン海プレート内では、引き続き地震の発生頻度のやや少ない状態が続いています。
その他の領域では概ね平常レベルです。
なお、伊勢湾周辺のプレート境界付近において、11月21日から11月26日にかけて深部低周波地震が観測されました。
2.地殻変動の状況
全般的に注目すべき特別な変化は観測されていません。
GNSS※観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向は継続しています。更に、傾斜計、ひずみ計等の
観測結果を含めて総合的に判断すると、東海地震の想定震源域におけるフィリピン海プレートと陸のプレートとの固着状況の
特段の変化を示すようなデータは、現在のところ得られていません。
なお、上記の深部低周波地震活動と同期して、伊勢湾周辺のプレート境界付近に生じた「短期的ゆっくりすべり」に起因する
とみられる地殻変動が、11月21日から11月26日にかけて、周辺のひずみ計で観測されました。
また、GNSS※観測の結果によると、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」による余効変動が、小さくなりつつ
ありますが東海地域においてもみられています。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/gaikyo/hantei20121217/index.html