「世界終末日訪れる」ビラ配った4人拘束 中国・重慶
【北京=林望】古代マヤ文明の暦から、今月21日に世界の終末が訪れるといううわさが中国各
地で広まる中、重慶市当局はビラを配るなどしてデマを広めたとして4人を行政拘留の処分にした。
国営新華社通信が15日伝えた。重慶市公安局はこのほど、拡声機やビラで「世界終末日」が
訪れるとふれ回った4人を社会の治安秩序を乱した疑いなどで10日間の拘留処分とし、デマを
広めている人物を見かけたら通報するよう市民に求めた。
中国では今月に入り、ネットなどを通じて「地球に別の惑星が衝突する」などのデマが急速に広
まった。「ノアの方舟(はこぶね)」と称した船やカプセルを造る人が各地で現れ、ロウソクの買い
占めも発生。救命具が入った避難袋や、「世界が廃虚になってもあなたのスマートフォンを守る」
とうたう頑丈な携帯電話カバーなど、便乗商品も続出した。
中国共産党は宗教や迷信が庶民を突き動かすことに敏感で、法輪功などを「邪教」として弾圧
してきた。今回も国営中央テレビが「デマに惑わされるな」と呼びかけるなど、打ち消しに躍起だ。
http://www.asahi.com/international/update/1215/TKY201212150142.html