元韓国外交官のうどん店−−申尚穆さん

このエントリーをはてなブックマークに追加
1依頼76

 「妻も含めて、周囲の人は全員反対しました。当たり前ですよね」。
ソウル南部の新市街・江南にうどん店「きり山」を開いた申尚穆(シンサンモク)さん(42)。
3月にソウルで開かれた核安全保障サミットで儀典(ぎてん)課長を務めたキャリア外交官からの異例の転身が話題になっている。
00〜02年に早稲田大で研修し、在京韓国大使館にも勤務した日本通。日本滞在時に関東を中心に各地のうどん店巡りをし「100店くらいは行った」。
組織の中で働くより独立したいという気持ちが強かったこともあり、転身を決めた。

 韓国では昔から日本食の店は多いが、身近すぎてか韓国風の味にアレンジされたものが多かった。
それが最近、日本への旅行や駐在を経験した人が増えたことで、本場の味を売り物にする店が増えてきた。
申さんは「うどんも同じ。本場の味で勝負できる」と話す。

 「保障のないことへの不安もあるけど、自分の道を歩くのは楽しい。食文化を通じて日韓関係の発展にも寄与したいと思っています」
【澤田克己】

http://mainichi.jp/select/news/20121201dde041070055000c.html